東京高等裁判所 昭和48年(ツ)84号 判決
前訴判決は丙丁地に存する通路(二)部分は所有者井坂が恩恵的に認めたものであることを前提として甲地から公路に通ずる通路として被上告人の提供している通路(三)の外乙地上の通路(一)が必要であるとして被上告人にこれを受忍すべきことを認めたものであり、前記通路(二)の部分は所有者井坂の恩恵にすぎないからその態度いかんによってはいつなんどき失われるかも知れないとの見地に立っていることは甲第四号証(前訴判決)の判文上おのずから明らかである。しかるにその後上告人が丙丁地の所有権を取得し前記通路(二)部分は自己の権利として当然に通行しうべきこととなった以上前訴の前提したところが変更したものであり、当然その結論たる本件債務名義における請求権たる通行権の内容にも変更が及ぶものであり、原審はかかる見地において本件請求異議を認容したものであって、もとより正当である。
(浅沼 田嶋 加藤)